一般社団法人 乳幼児STEM保育研究会

STEMは新たな時代に必要とされる自発性や創造性、
判断力、問題解決力を養うことのできる学びの形として注目されています。
STEMイメージ

乳幼児STEM保育研究会についてAbout

乳幼児STEM保育研究会は、自然科学や社会科学への興味を持ち、自ら様々なことに取り組み、他と協力して新しいものを創造するSTEM教育を、乳幼児期から取り組むために、日本の幼児教育・保育現場に提案、普及していくことを目的として、2020年9月に設立されました。

STEM(ステム)教育とは、科学、数学分野に重点を置いた教育の総称です。分野内のScience(科学), Technology(技術), Engineering(工学)、 Mathematics(数学) の頭文字を取って、名づけられました。

STEM 教育が成功するかどうかは、初等教育段階の導入がカギとされています。私たちは吸収力の高い乳幼児期からSTEM教育に触れる「STEM保育」の提案と普及をさせていくことで、日本の幼児教育・保育の振興と次世代を担う子ども達の発達に貢献してまいります。

ご挨拶Speech

藤森平司
設立時代表理事
社会福祉法人省我会 新宿せいが子ども園園長
藤森平司

乳幼児STEM保育研究会を立ち上げるにあたって

 保育の中では、例えば、子ども達が自然と関わった時に、その驚きや感動や不思議さに対する気持ちを重視してきました。そして、その気持ちを保育者は受け止め、自然に関わって楽しかったことを絵に描いたり、工作をしたり、アートの世界に表現してきました。しかし、これからの時代は、そこで終わるのではなく、その感動、不思議さみたいなことを、文化的実践につなげていくことが大切になっていきます。保育の中では、子ども達の「これってなぜなの?」「こうしてみたらどうなるの?」というような不思議さや疑問を、協同的な学びとか、プロジェクトにつなげていくことが重要になってくるのです。それは、実は小学校に入学後、生活科や総合学習のようなアクティブラーニングにつながっていきます。また、その後の学びにおける基盤は、実は幼児期におけるこのような経験で培われていくのです。

 さらに、乳児期における、見る、触る、舐める、聞く、嗅ぐなどの行為は、驚きや不思議さの基盤になります。乳児の世界は混沌とした状態にあるとかつては考えられていました。また、白紙の状態であり、大人が導いていかなければ、教えていかなければならないと考えられていました。しかし今では赤ちゃんは生まれる前から知識を学び始めていることが解っています。胎内にいる時に母親が語ったお話や口ずさんだ歌について意味は理解していませんが、メロディーはしっかり覚えています。誕生すると学びは急速に広がります。養育者が食事の時に高い椅子に座らせてくれて、ごはんを口に運んでくれることを認識し、その後できれいに口の周りを拭いてくれること。いつも楽しいことをしてくれる大人と怖い大人を区別し、優しい大人が、お気に入りの歌を歌ってくれたり、一緒に体を動かすこと、お話を聞かせてくれることを理解します。赤ちゃんは見て、聞いて、嗅いで、触って、味わって、つまり五感を全て使って学んでいるのです。手と口を動かして色々試そうとする様子はまるで小さな科学者のようです。

 このように、子どもたちは、乳児のころから主体的に環境と関わり、環境との相互作用により発達していきます。その中で、文化的実践に結びつく環境として、STEMと略された取り組みが世界で注目されているのです。

 私たちは、このような取り組みを乳児期から、そして、あえてSTEM保育と名付けました。多くは、STEM教育と言われることが多いのですが、どうしても教育というと何かを教えるとか、子どもに経験させることが大切であると思いがちです。しかし、子どもたちが持っている好奇心や不思議さへの探求する心や、友だち同士でのコラボレーションから生み出される活動を大切にしたいと思います。そして、このような取り組みが、全国に広がることを願っています。

川村康文
設立時理事
東京理科大学 理学部第一部 物理学科 教授
川村康文

 これからの理科教育は、小学校からではなく、幼児期からの学習が大切だといわれています。平成28年度告示の学習指導要領も、幼小中高を貫いた学習を謳っています。小学校に入学してからの学習にもスムーズにつながるように、幼児期の準備は大切です。

 現在、STEM教育が大事だといわれています。Edtechを活用し、STEAM教育を研究しております。STEAM教育とは、S:サイエンス、T:テクノロジー、E:エンジニアリング、A:アート、M:数学 で複合的に構成される学びです。

 AIの時代と一口にいいますが、STEAMのTに示されるように確固とした技術が必要です。その技術は、ものづくりを根気よく続けることで身についてくるものです。しかし、人々の共感をよぶためには、A(アート)の部分が大切です。共感されない工作物は、つくっただけのものに終わってしまいます。幼児期からアートを意識したものづくり、また、サイエンスに基づいたものづくりが大切です。このような実践を行うことで、きっと未来の子供たちに、STEM教育の成果が引き継がれることでしょう。

 幼児教育に携わる先生方も、きっと、子供たちと一緒になって楽しめ、しかも、先生方自身の成長にも出会えることでしょう。

設立時理事一覧

設立時代表理事 藤森平司(社会福祉法人省我会 新宿せいが子ども園園長)
設立時理事 小杉繁則(株式会社世界文化ワンダークリエイト 代表取締役社長)
設立時理事 木野高志(ローヤル株式会社 代表取締役社長)
設立時理事 川村康文(東京理科大学 理学部第一部 物理学科 教授)
設立時監事 小林広樹(小林会計事務所)
設立時監事 水野雄太(HOIKU株式会社 代表取締役社長)

入会方法Join

下記内容をご確認いただき、フォームよりお申し込みください。

入会資格

会員は3つの種別に分かれております。あてはまる種別を選択いただき、お申し込みください。

正会員乳幼児の教育保育に関わる施設、法人

  • ※対象としている施設の一例:幼稚園・保育園・こども園・学童施設・子ども科学館など
  • ※法人法上の社員となり、社員総会での議決権を有します。社員総会への参加(委任状や議決. 権行使状を含む)をお願いします。
  • ※正会員は施設や法人が対象となりますので、個人で入会をご希望される場合、準会員でのお申し込みとなります。
  • ※STEM保育に取り組む園の実数を把握するために、複数園を運営している法人の場合、取り組みを行う施設ごとの入会をお願いします。
    (一法人で入会し、複数園での取り組みは不可とさせていただきます。)

準会員乳幼児の教育保育に関わる個人、または正会員以外の法人

  • ※社員総会での議決権を有しませんが、全ての活動にご参加いただけます。
  • ※STEM保育に取り組む園の実数を把握するために、複数園を運営している法人の場合、取り組みを行う施設ごとの入会をお願いします。
    (一法人で入会し、複数園での取り組みは不可とさせていただきます。)

賛助会員当事業に賛助する個人、または法人

  • ※当法人の事業に賛同いただける方を対象としています。

ご入会の流れ

  • 1.入会のお申し込みを、下記フォームよりご提出いただきます。
  • 2.当法人の理事会にて、ご入会の審査・承認を行います。
  • 3.入会が承認されましたら、会費のお振込み方法をご連絡をさせていただきます。
  • 4.会費お振込みの確認がとれました段階で、会員登録完了とさせていただきます。

年会費

正会員 準会員 賛助会員
10,000円 5,000円 10,000円/一口

施設(法人)・個人の入会申し込みを選択してください。